ねこちゃんの心臓病で、特に多いのが肥大型心筋症です。心臓の筋肉が大きく分厚くなり、心臓の動きが低下してしまう病気です。若いねこちゃんから高齢のねこちゃんまで、幅広い年齢層で発症しうる病気です。
「元気がなく、疲れやすい」「安静時の呼吸数が多い(呼吸が荒い)」「後ろ肢が動かない」といった症状が挙げられますが、わんちゃんと比べて症状が分かりにくいため、いつの間にか病気が進行していることもあります。検査を受けて、早期発見を心がけましょう。
ねこちゃんの心臓病は、わんちゃんと比較すると症状が分かりにくいですが、このような症状がみられたら「心臓病」かもしれません。
ねこちゃんは心臓病でも症状が出ないことも多いです。若齢で無症状でも、突然心不全を起こすことがあります。そのため、検査で事前に心臓の状態を把握しておくことが大切です。
下記のうち、どれか1つでも気になることがあれば、検査を受け、早期発見を心がけましょう。
- 元気がなく、疲れやすい
- 安静時呼吸数が多い(40~50回 / 分)
- 後肢が動かない




その他にもMIXなど。若齢のオスに多くみられます。
ねこちゃんと楽しく豊かな生活を送るために、
年に1~2回は動物病院へ行き、健康診断を受けましょう!
検査項目 | 検査結果 |
---|---|
ANP | うっ血性心不全のリスクを判定します |
NT-proBNP | 心筋症の早期発見や弁膜症の重症度判定に利用します |
心筋トロポニンⅠ | 心筋細胞の傷害(心筋梗塞や心筋炎)を判定します |
- *1 富士フイルムVETシステムズ株式会社設定の参考基準範囲から外れた値
- *2 2020年に富士フイルムVETシステムズ株式会社の検査を受けた全国の猫 2,421検体に対する調査結果より。心臓検査項目 高感度心筋トロポニンⅠの結果を使用。
異常値の場合は精密検査が必要です。
Q. 猫に多い心臓病は?
A. 肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)です。
Q. 肥大型心筋症とは?
A. 左心室の壁が厚くなり、心臓の動きが低下する状態です。元気に見えても、突然心不全を発症することがあります。


Q. どのような治療をしますか?
A. 心臓に負担がかかっている状態なので、心臓病の薬を飲むことで、症状の緩和につながることが多いです。
Q. どのような検査が必要ですか?
A. 聴診・胸部レントゲン検査・心臓の超音波(エコー)検査・血液検査などを行い、心臓のサイズや心機能状態を確認します。主治医の先生へご相談ください。
監修:大塚駅前どうぶつ病院 心臓メディカルクリニック 院長 堀 泰智 先生
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