- * 回収した使用済み商品を分解清掃した上で必要な部品交換を行い製造した機械。新造機と同じ検査基準・工程を経て品質を保証しており、一部オプションを除き、再生対象の新造機と同等の主要機能を備えている
- * リユースパーツ使用率 設計上の重量比最大84%、製品ライフサイクルにおけるCO2排出量を53%削減(対新造機)
- 全社的なカーボンニュートラル実現に向け、中長期の目標を設定して計画的にCO2排出量削減に注力しているが、オフィスでのCO2排出量削減策として次の打ち手を求めていた
- 再生機は製品ライフサイクル全体でCO2排出量が新造機の半分程度に削減
- 残りの半分のCO2排出量をカーボンクレジットでオフセットすることで、CO2排出量を実質的にゼロに
- 再生機+カーボンクレジット活用で、製品ライフサイクル全体のCO2排出量を実質ゼロにする手法
- 新品同様の保証がなされる再生機の品質の高さ
- 全社的なカーボンニュートラルへの取り組みへの意義のある貢献
当社は、1917年に自転車用チェーンの製造で創業した後、産業用チェーンの製造へとシフト。以来、チェーンの技術を進化させるとともに、機械部品から製造・物流の自動化システムへと事業領域を拡大してきました。現在では、産業用スチールチェーンや自動車エンジン用タイミングチェーンシステムで世界シェア1位を占めるなど、幅広い分野で社会の「動かす」を支える事業をグローバルに展開しています。
チェーンや減速機など当社の製品は、製造段階でどうしても多くのCO2を発生させます。そうした問題意識のもと、当社では2050年度までのカーボンニュートラル実現に向け、中長期の目標を設定して計画的にCO2排出量削減に注力。当事業部では企画管理部がセンターとなり構成された環境実行組織により事業部を横断した推進活動を行っています。2023年には、企業の温室効果ガス排出量削減目標がパリ協定に整合することを検証するSBT認定を取得するなど、重要な経営課題として環境問題に取り組んでいます。
製造の現場では、色々なCO2排出量削減施策を実施する中、電力消費量の大きいエアシリンダや油圧シリンダを、電力消費量の少ない自社製の電動シリンダに替えるなど、省エネ型生産設備の積極導入によるエネルギー効率の向上も図っています。その一方で、オフィスにおいても照明のLED化やエアコンの温度設定などCO2排出量削減につながるさまざまな取り組みを行ってきましたが、更なる削減のために次の打ち手が求められていました。

パワートランスミッション事業部 企画管理部長 安東 達也 様
そんなときに、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(以下「富士フイルムBIジャパン」という)の担当者から再生機「ApeosPort-VII C R」シリーズの複合機を紹介されました。当社では以前から、複合機として富士フイルムBIジャパンの新造機を導入していましたが、再生機も販売されていることは知りませんでした。再生機は、部品の多くをリユースしながら新品として品質が保証されている上に、製品ライフサイクル全体でCO2排出量が新造機の半分程度まで削減されるため、環境効果が大きいとのこと。そして、それと同時に提案されたのが、カーボンクレジット(J-クレジット)*の購入です。再生機の導入によりCO2排出量を新造機の半分程度まで抑え、残りの半分をカーボンクレジットの購入によってオフセットする――という「再生機+カーボンクレジット」の提案でした。
考えてもみなかった提案で驚きましたが、次の手を模索している私たちにとっては、この上ない解決策に感じられました。ただ、再生機は1世代前の機種であるとも聞いたので、「まずは環境管理担当であるわれわれ自身が使ってみよう」と、企画管理部に1台、試験的に導入して様子を見ることにしたのです。
- * 事業活動などで発生が避けられないCO2排出について、他の事業者などが削減した分のCO2排出量を「買い取る」ことで埋め合わせることを「カーボンオフセット」といい、その売買は「カーボンクレジット」の形で行われる。国が信頼性を認証したカーボンクレジットを「J-クレジット」という。
「再生機+カーボンクレジット」の導入は当社の電力使用量削減などに直接つながるわけではありませんが、日々使用する複合機の製品ライフサイクル全体でのCO2排出量を実質的にゼロにできるわけですから、オフィスにおいて実行できるカーボンニュートラルに向けた取り組みとしては、大きな意義があると考えています。
また、実際に使用してみたところでは、例えばパソコンで出力の指示をしてから複合機で出力が開始されるまでの時間が、最新機種と比べてほんの一瞬遅いといったことがありますが、実用上は問題ないレベルで、それ以外は新造機と比べて機能面で全く遜色はありません。再生機であることを伝えていない他部署の従業員は、たぶん何も気づかずに使っているのではないでしょうか。
今回の試験的な導入の結果も踏まえて、今後は他の部署、他の事業部にも「再生機+カーボンクレジット」のメリットを伝え、順次導入を拡大していければと考えています。

パワートランスミッション事業部 企画管理部 環境担当 井口 範利 様
オフィスでの環境への取り組みも進めなければならないけれども、すでに照明のLED化や省エネエアコンの導入などの削減施策は完了した会社の「次の打ち手」としておすすめできます。
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 遠山 整
株式会社椿本チエイン パワートランスミッション事業部 企画管理部長 安東 達也 様
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 梅田 亜紀
株式会社椿本チエイン パワートランスミッション事業部 企画管理部 井口 範利 様
富士フイルムビジネスイノベーションジャパン 志知 雅一
当社にとって環境への取り組みは経営トップもしっかりコミットしている重要課題です。私たち企画管理部としても、自分たちにできることをもっと考えていかなければなりません。
当面の取り組みとしては、複合機の台数そのものの削減があります。以前に富士フイルムBIジャパンに調査してもらったところ、「複合機の稼働率が低い」と言われました。ほとんど使われていない複合機も電力を使用しCO2を排出しているのだから、台数の最適化は不可欠です。複合機のリース契約のタイミングなどもあって一気に減らすことはできませんが、台数削減は少しずつ進めています。今後はそれと並行して「再生機+カーボンクレジット」の導入も図っていきたいですね。
富士フイルムBIジャパンには、複合機や各種ソフトウェア、さらにはDXに関する社内研修などで幅広くお世話になっていますし、日常的に情報交換も行っています。同じ製造業として、製品の組立工場を見学させてもらったのは、とても参考になりました。オフィスの環境負荷低減は、できることが限られて難しい部分がありますので、これからも新しい発想で役に立つ提案をしてもらえることを期待しています。
- 業種
製造業
- 事業内容
各種動力伝動装置、輸送機械器具、電気電子機器および同付属品の製造販売など
- 従業員
連結8,768名(2025年3月31日現在)
- 本社所在地
〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島3-3-3(中之島三井ビルディング)
- URL
- * 掲載内容は2026年4月時点の情報です




















