岡山支店は、中国・山陰・四国地方と広いエリアの営業を担当しています。日々、100社以上の取引先と見積書、注文書など受発注関連の文書をやり取りするのですが、ほぼファクスで送受信しており、複合機がフル稼働していました。ひっきりなしに届くファクスの振り分けのため、事務員は席に座る暇もなく、机の上は受信したファクス、オフィスはファクス文書を入れる段ボールであふれていました。特にコロナ禍では、出社制限や家族のコロナ感染などで事務員が自宅待機になると、出社しているメンバーで振り分けや受発注業務をまるごと分担せざるを得ず、深夜まで残業が続くことがありました。また、ファクスを受信後、時間が経ってからお客様より「前に送った見積書の件だけど」と連絡を受けることもよくあり、段ボール箱に埋もれた紙の山から探すしかありませんでした。さらに5年間は文書の保管義務があったため、書庫のスペースもひっ迫していました。全社のシステム化・電子化は本社で検討していましたが、大掛かりなため導入までにはどうしても時間がかかります。とはいえ、「事務所が段ボールだらけなのは見栄えが悪くて恥ずかしい、整理するための家具を買ってほしい」などの切実な訴えもあり、ファクスがあふれる現状を何とかしたく、支店だけでスタートできる効率化の方法がないかと考えていました。

DocuWorksトレイと複合機、ペーパーレスファクス仕分けキットで担当者ごとに受信ファクスを自動振り分けし、複合機にファクスを取りに行かなくても自席でファクスの確認と返信まで完結できるようになりました。富士フイルムビジネスイノベーションジャパンのアドバイスでパソコンをダブルモニターにしたことで操作性も向上しました。これまで一日中、ファクスの振り分けと問い合わせ時に書庫や段ボールの紙の山から資料を探すのに追われていたのがウソのようです。取引先からも、納期回答が早くて助かる、ファクスが鮮明で読みやすくミスを防げるとお褒めの言葉があり、お客様満足度の向上につながっています。ペーパーレス化によりファクス出力枚数は6,000枚/月の削減、受信ファクスの自動振り分けにより処理時間は80％削減、DocuWorksを使った受注処理により処理時間は50％削減。これらをコストに換算するとたった2カ月で導入費用を上回り、効果てきめんでした。これは凄いと感じ、支店長の定期会合で「業務改善事例」として共有しました。他拠点もファクス量の多さにへきえきしているのは同じなので、私たちの取り組みは高く評価されました。そこで富士フイルムビジネスイノベーションジャパンにお願いし、本社を含めた他3拠点にも同様の仕組みを入れていただきました。岡山支店の導入時と同じく、丁寧な操作講習会を開いてもらい、問題なくペーパーレスファクスの仕組みは定着。岡山支店を含めた全国4拠点での改善効果もわずか6カ月で導入費用を上回る計算で、圧倒的な効果が出ています。何より嬉しかったのは、他の支店から「新しい仕組みでみんな楽しそうにやっているよ！」と喜びの声があったことで、紹介して本当に良かったです。