健康診断は“今の安心”と“これからの暮らし”を守る大切な習慣

まめきちまめこさん 2015年から「まめきちまめこ ニートの日常」というブログで漫画を描いています。今年3月には「メロとタビのクッキーだいさくせん」という絵本も出版しました。今は5歳のメロと7歳のタビという2匹の猫と暮らしていますが、過去にはゴールデン・レトリーバーのこまちと猫のシンバと一緒に過ごしていました。
まめきちまめこさん 駐車場に停まっていた車のボンネットから小さい猫がひょっこり出てきたんです。それがタビとの出会いでした。一緒にタビを救出してくれた人たちが誰も保護できないということで、うちで引き取ることにしました。まだ生まれたばかりですごく小さかったのに、目がこぼれ落ちそうなくらい大きくて!うるうる見つめてきて、本当に可愛かったんですよね。
メロは近所のショッピングセンターの周りをうろうろしているところを見つけたのが出会いでした。ちいちい鳴きながら歩いているところを保護して、メロンの箱に入れて連れて帰ったので「メロ」です。2022年に亡くなったシンバも道路で迷っているところを保護した子で、うちの子たちはみんな偶然と縁が重なって出会ってきたような気がします。
まめきちまめこさん タビは本当に繊細な性格で、むずかしい猫なんです。都合のいいときだけ急に甘えてきたり、かと思ったら「ニャ!」と文句を言いながら駆け出していったり。でもそんなところも憎めなくて可愛いんですよね。メロは常に食べ物のことばかり考えている食いしん坊。フライドポテトが大好きで、食べていると匂いにつられて必ず寄ってきます。どんな人にも怒らない優しい性格ですが、ごはんのことになるとスイッチが入ったように性格が変わります。
まめきちまめこさん なんだか猫たちは家族というよりは、同居人という感じがしていて。私が「守ってあげなきゃ!」という感覚があまりないタイプということもあり、対等な存在として暮らしている感じなんですよね(笑)。
ただ、こまちはもう少し家族という感覚が強かった気がします。特に亡くなる直前は「なんとかして私がこまちを守らなきゃ」みたいな気持ちがすごくありました。もちろん猫たちのお世話はきちんとしていますし、かけがえのない存在です。でも、彼らとはいい距離感で、お互い干渉しすぎずに過ごしていると思います。漫画や絵を描いていると、よくキーボードや紙の上に乗ってきて邪魔されますが、たぶん本人たちは邪魔しているという意識すらないんだろうな〜と、微笑ましく見ています(笑)。
まめきちまめこさん メロは健康診断で中性脂肪の数値が異常に高いことがわかったので、2ヶ月に1回、健康診断をしていた時期もありました。今はサプリの効果が少しずつ出てきて、数値も落ち着きはじめているので、半年に1度くらいで検査をするようにしています。
タビは体が細いのですが、すごく健康なので、健康診断は年に1回くらいのペースです。こまちも病気になる前は1年に1回でしたね。お世話になっている動物病院に触診が上手な先生がいて、その方は触るだけで体の悪いところを見つけてくれるのでとても信頼しています。その先生に見てもらうこともありますが、1年に1度はいろいろな項目の数値がわかるような健診を受けるようにしています。
まめきちまめこさん 姉の飼っていた猫が心臓病だったこともあり、健康診断や定期検査の大切さは認識していました。だから健康診断に行くことは特別なことではなく、自然と年に1度の習慣になっていました。
2022年末に亡くなったこまちは、12月にエコー健診で十二指腸へのがんの転移が発覚し、その年末に旅立ちました。病気の進行が本当に早いことをあのとき改めて実感しましたね。やっぱり定期的な健康診断は大切。常に体調はチェックしておいたほうがいいな……と。特に病気をしたことがあったり、高齢だとなおさらですね。
そういえば犬のがんに対する血液検査「Nu.Q® Vet Cancer Test」が登場したんですよね?すごくいいですよね!こまちのときは、病気がかなり進行してから見つかったので、血液で早期にわかるのは本当にありがたいです。猫用も出てくれたら…と心から願っています!
まめきちまめこさん 私自身が注射で血液を抜かれるのが苦手で、自分の健康診断も避けがちで(笑)。なので、健康診断で猫たちが採血されるときは、いつも「痛いよね…怖いよね…」と、自分のことのようにドキドキしながら見ています。以前、健康診断のときに看護師さんがメロを我が子のように優しく抱きしめてくれたことがあって。飼い主が入る隙がないくらいの包容力で(笑)。見ているこちらもすごく安心できたということがありました。犬や猫たちにストレスが少ないような検査を意識してくれてすごくありがたかったです。
そういえば、メロの検査をしてくれた先生は、ふだんすごくほのぼのとしたタイプの先生なのですが、中性脂肪の数値が下がったときに一緒に喜んでくれて。そのときは「こんなに寄り添ってくれる人がいるんだ」とうれしくなりましたね。
まめきちまめこさん 猫によっては、外に出ること自体が大きなストレスになることもあるので、いくら健康のためとはいえ、病院に行きすぎてもストレスになるだろうな……と。猫たちの通院用のバッグは、いつでも入れるように常に部屋に出しておいて、隠れ家や寝床として使えるようにもしているのですが、それでも背負った瞬間には「ニャー!」と鳴き声が聞こえてきます(笑)。
こまちは割と喜んでついてきてくれたんですけどね。それぞれ性格も健康状態も違うので、負担をかけすぎない“ちょうどいい頻度”を探しながら通院しています。
まめきちまめこさん そうなんです!メロの内臓脂肪の数値がわかった検査結果のシートを見ていたら、「富士フイルムVETシステムズ」と書いてありました!
メロがうちに来てすぐの頃に病院内でできる簡易的な検査は受けていたのですが、1歳半くらいのタイミングでより詳しい検査をしてみようとやってみたら「猫でこの数値は見たことがない……」と先生もびっくりするくらいの結果で(笑)。念のためもう一度検査しても同じ結果だったので、すぐにサプリを処方してもらって、今も経過観察を続けています。あのとき気づけたおかげで、早く対処できたのは本当に良かったなと思っています。
ちょうどいい暮らしを、
猫たちと一緒に見つけていきたい

まめきちまめこさん 食事は通っている病院で先生がおすすめしてくれるペットフードを選ぶことが多いですね。ただ、タビがすごい偏食で……味の濃い子猫用のフードしか食べてくれなくて(笑)。体が細いからたくさん食べてもらいたいんですけど……。好みに合いそうなフードをいくつか混ぜて、サプリも取り入れつつ調整しています。
あとは、ストレスがたまらないように、家のドアは基本すべて開けておいて、好きな場所に自由に行けるようにしています。毎日廊下をダッシュしているので、ちょっとした運動にもなっているはず。そういうことも健康維持につながっていたらいいな〜と思っています。
まめきちまめこさん こまちが脳腫瘍になったとき、「やれることを全部やりたい」という気持ちが強すぎて食事を手作りしたこともありました。抗がん作用があると聞いてきのこスープかけごはんとかを食べさせていたんですけど、食べている様子が全然美味しそうじゃなくて……。それ以降も再発が怖くて、フルーツとか甘いものはあげないようにしていたのですが、今思えば、「もう少し食べたいものを食べさせてあげてもよかったのかな」と思うこともあります。
メロは今、体調管理のために1日3回のごはんのうち1回だけ“トロトロ飯”を食べられるんですけど、それを本当に美味しそうに食べるんですよね。健康ももちろん大事ですが、好きなものを食べることもストレスを減らすことにつながるんじゃないかと思うようになり、最近はあまりストイックにならないように心がけています。
まめきちまめこさん とにかく「かわいい!」っていつも思っています(笑)。その「かわいい!」という気持ちが、漫画や絵本を描く原動力にもなっています。かわいくて大好きですけど、程よい距離感でお互いストレスがないように過ごそうということは考えているかもしれないです。性格が違う2匹なので、それぞれのペースに合わせながら暮らしています。
まめきちまめこさん 原画展や絵本の出版も控えているので、ぜひそちらも楽しみにしていてください!やりたいことは…、本当は大きな一軒家に暮らしたいんですよね。猫や犬がのびのび走り回れるような。今の家だとこれ以上増やせないので、もし大きな一軒家だったらもっとたくさんの猫と犬と暮らせるのになあ、と夢を描いています(笑)。

すてきな作品が創り出される空間
まめきちまめこさん お世話になっている先生たちのことを書かせていただいているので、バレていないかな…?とドキドキしているのですが(笑)。いつも本当にありがとうございますという気持ちでいっぱいです。ペットたちの些細な変化に気づいてくれたり、病気になったときに寄り添ってくれたりする獣医師さんがいることで安心してペットとの生活を過ごすことができています!
愛知県名古屋市在住のブロガー。ライブドアブログで「まめきちまめこ ニートの日常」を掲載中。2022年、マンガがフジテレビ系列「ポップUP!」にてアニメ化。著書に『まめきちまめこ ニートの日常 こまちとタビ』シリーズ、絵本『 メロとタビのクッキーだいさくせん』がある。
本記事は2025年6月時点の内容です。


















