当社は仙台市に本社を構え、主に計量器の製造、販売およびメンテナンスを行っています。1923年（大正12年）の創業以来、東北6県・10カ所の営業所も含めて、東北のお客さまと共に歩み2023年に100周年を迎えることができました。そして同年、製販一体となるために本社・工場が併設された社屋を建築しました。

当社は生産性向上を目指し、Microsoft 365を全社導入しました。しかし、ITに詳しい者が少なく、1年経っても活用の幅がWordやExcelなどの個人利用に限定されていました。そこで、活用推進を行う「業務改善プロジェクト」を立ち上げ、メンバーを社内公募。勤務地・職種・年齢も異なる12人のメンバーが集まり、OneDrive・Teams・Outlook・SharePointの4つのチームに分かれて、部門横断での利用促進のための活動を始めました。プロジェクトからは、メンバーが日頃の業務で不便だと感じている点が複数洗い出されました。例えば、「エンジニア用の保守マニュアルが機種ごとに紙で保管されているため、誰かが持ち出すと他の人はその人に連絡して問い合わせるしかない」「資料が大量にあるため、ファイルサーバーの容量がすぐにひっ迫する」「Web会議の仕組みがないため他拠点との打ち合わせの際は、時間をかけて出張しないといけない」などです。
一方、新オフィスへの移転を控えていた当社では、参考になればと富士フイルムビジネスイノベーションジャパンのオフィスを見学し、紙もゴミ箱もないオフィスに衝撃を受けました。当社もMicrosoft 365を活用し、新しい時代に合ったオフィスにしたいと考えるようになりました。

全社へのツールの導入は、トップダウンではうまく活用の定着に至らないことをたびたび経験していたため、ボトムアップで盛り上げたいと考えました。今回は、業務改善プロジェクトの立ち上げと併せ、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンにMicrosoft 365の活用推進のサポートをお願いしました。何かあった時にすぐに相談でき、一緒に伴走してくれる身近な社外のパートナーが必要だと感じていたからです。
富士フイルムビジネスイノベーションジャパンとは、これまでも複合機やDocuWorksの導入でお付き合いがあり、日頃から対面でフォローしてくれていたので安心感がありました。また、同社がMicrosoft 365を活用しているので、実際の事例に基づいたアドバイスがもらえると思ったのも理由の一つです。

業務改善プロジェクトは、洗い出した課題に対してMicrosoft 365の機能を活用した改善策を立案し、マニュアルを作成するなどして活用を広めていきました。その際には、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンが実践したMicrosoft 365の展開方法や活用事例を参考にしたり、適宜相談に乗ってもらいながら進めていきました。
OneDriveは社内のペーパーレス化に効果的でした。紙で保管していたマニュアルをスキャンしてOneDriveに格納したことでファイルサーバーの容量を確保しただけでなく、外出先からもマニュアルが見られるようになりました。また、Teamsを使って簡単にWeb会議ができるようになり、コロナ禍でのテレワークに活躍しました。加えて、県外から片道4時間かけて仙台の本社での打ち合わせに参加することがありましたが、必要以上に出張しなくてもよくなりました。Outlookは送信予約機能や、定時後や休日にメールを送受信しない設定が働きやすい環境づくりに役立っています。そして、SharePointのおかげで新オフィスの案内動画の掲載など、視覚的なポータルサイトがつくれるようになったので分かりやすいと好評です。

Microsoft 365は拠点が複数あり、広範囲にまたがる会社におすすめです。距離が離れていてもMicrosoft 365を活用することで、効率的なコミュニケーション・情報共有ができています。ツールの導入だけなら自社でも頑張ればできますが、大事なのは活用の定着です。それには適切な外部のサポートを受けることが効果的だと感じます。Microsoft 365の活用ノウハウがある富士フイルムビジネスイノベーションジャパンでは、管理者・ユーザー教育、マニュアルの作成支援、コールセンターでの問い合わせ対応など、さまざまなサポートについて相談が可能です。そのため、「ツールを入れて終わり」ではない点がおすすめです。

富士フイルムビジネスイノベーションジャパンの支援もあり、WordやExcelなどの個人利用から、OneDriveやTeams、SharePointなどのコラボレーション機能も活用できるようになりました。結果として、当社がやりたかったことの80%ほどは実現でき、活用が定着してきたと言えます。しかし、Microsoft 365には他にも便利なアプリケーションがあるので、例えばPower Automateによる自動化などで、もっと効率化していきたいです。
富士フイルムビジネスイノベーションジャパンには、引き続き当社の働き方改革のパ－トナーとして相談にのってほしいと思っています。